三修社 SANSHUSHA

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ぼくたちの英語

著者名
黒田龍之助
判型
四六判/仮フランス装
ページ数
296ページ
ISBN
978-4-384-09645-3 C0080
初版年月日
2009/11/30
定価
1,760円 (本体 1,600円+税)
ジャンル
専門書・教育
言語
英語
“この本は、中学校や高校で英語を教えている教師に向けられた、一つのメッセージである。”

◆外国語を勉強するのは、とても楽しいことだ。もちろん、英語だって同じ。
役に立つとか、他人に差をつけるとか、そういうのは好きではない。そんなものを目指したら、ちっとも楽しくない。実用ばかりを目指す教師は、つまらない人間になってしまう気がする。
ところが実際には、どこの企業もTOEICで英語の能力を測るのが当然となり、その対策を立てることが英語を学ぶことになってしまっている。その現状を変える力は、残念ながらわたしは持ち合わせていない。でも、おかしいことはおかしいのだ。
なんとかして、もっと別の方向が考えられないかな。そのためにはどうしたらいいんだろうか。そんなことをあれこれ考えて、この本ができた。
◆楽しくはなくとも、人生で成功するために不可欠な英語。
そんな考え方をしているのは、大人だけではない。わたしがかつて教えた大学生たちも、世間が吹聴する英語観を同様に信じきっていた。
「英語は世界に通じることばである」
「英語さえできれば国際的に活躍できる」
「これからは英語ができなければ生きていけない」
そういうことを声高に唱える大学生に限って、英語ができる者は少ないのに。
それにしても、生まれて二十年くらいしか経過していないのに、ここまでステレオタイプな意見を持つのは、なぜだろうか。
あれこれ考えてみたのだが、大学へ入ってくる以前に、そのような考え方を押し付けられてくるとしか思えない。マスコミに加えて、親や教師のいうことを、子どもが素直に受け入れてしまった結果ではないか。昔から素直でなかったわたしとしては、真に驚くべき事実である。
◆中でも教師は重要な役割を果たす。
何気なく発した一言が、生徒の進路を決定することだってある。それが大学生になってからも、いや、その後の人生までも左右しかねないほどなのだ。
つまり、ポイントは教師なのである。
教師が楽しさを伝えれば、生徒の英語観はずっとよくなる。
まず教師自身にわかってもらわなければならない。
英語とは、日本語とは、言語とは何か。
こういうことを英語教師に、とくについ最近まで自分も中高生だった若い英語教師に、考えてほしい。
(本文より)

目次

はじめに
世間が期待する英語
教室で必要な英語
教師が学習する英語
プロ教師のための英語
がんばれ、新人英語教師!
番外編
 英語教師の英国旅行
コラム
 英語教師三人で飲むときは
 英語教師の合宿
 Pくんの教員採用試験奮闘物語
 中学教師なっちゃん
おわりに

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著者紹介

黒田 龍之助(クロダ リュウノスケ)
1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。

主要著書
『初級ロシア語文法』『初級ウクライナ語文法』『ぼくたちの英語』(以上、三修社)、『ニューエクスプレス プラス ロシア語』『ロシア語のかたち[ワイド版]』『ロシア語のしくみ』『寝るまえ5分の外国語』『寄り道ふらふら外国語』『ことばはフラフラ変わる』『つばさ君のウクライナ語』『もっとにぎやかな外国語の世界[白水Uブックス]』(以上、白水社)、『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春 ミールに通った日々』(以上、現代書館)、『ウクライナ語基礎1500語』『ベラルーシ語基礎1500語』(以上、大学書林)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『大学生からの文章表現』(ちくま新書)、『外国語をはじめる前に』(ちくまプリマー新書)、『ポケットに外国語を』『その他の外国語エトセトラ』『世界のことばアイウエオ』(ちくま文庫)、『語学はやり直せる!』(角川oneテーマ21)、『外国語を学ぶための言語学の考え方』(中公新書)、『物語を忘れた外国語』(新潮社)