15ページの●ステップアップハングルで、韓国語では「長く伸ばす音(長音)」は書かないと説明しましたが、ぴんとこないというひとは日本の地名や人名をどう英語で書くかを考えてみてください。「東京(とうきょう)」はTokyoですね。そのまま読めば、「ときょ」になりますし、「佐藤(さとう)」さんもSatoですから、「さと」と読むはずです。でも、皆さんは、それぞれ長く伸ばして発音しますね。
日本語では「おじーさん」のように伸ばす音を「おじいさん」と書いて、「おじさん」と区別していますが、英語や韓国語も「長く伸ばす音」は書かないといっても、長く伸ばして発音しないというわけではありません。
例えば、韓国語の
「nun」ですが、これを「ヌン」と短く発音すれば「目」、「ヌーン 」と長く伸ばせば「雪」の意味になります。辞書にもこの違いが載っていますが、2つの単語を並べ、どちらかという場合は別にして、実際の会話では話の流れで、どの意味かわかるので、長く伸ばす音はほとんど区別せず、どちらも短く発音されています。
ですから、韓国人にとって、日本語の「おじいさん」「おじさん」という音の区別はやっかいなわけです。