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刺さる英語マーケティング翻訳術

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刺さる英語マーケティング翻訳術

著者名
岩木貴子
判型
A5判/並製
ページ数
176ページ
ISBN
978-4-384-06059-1 C2082
初版年月日
2023/02/10
定価
2,640円 (本体 2,400円+税)
言語
英語 > ビジネス英語 / 英語 > その他

翻訳術を身につけて、心に届く英語を手に入れよう。

正確な意味が伝わる翻訳というだけでは、英語社会の人の心に届きません。価値観も、思考パターンも、感性も違うから。マーケティング文書の目的は相手に動いてもらうこと。翻訳でも「メッセージを届ける対象の明確化」「気づきづらい日本の価値観の意識化」「文章構造の違いや温度差の調整」で磨き上げます。プロが使う翻訳術で心に届く英語を手に入れよう。


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目次

はじめに
PartⅠ 行動を起こしてもらえる翻訳
1)マーケティング翻訳と普通の翻訳、何が違う?
2)宣伝文だということは?
・相手は読みたいと思っていない
3)読みたくない人に読んでもらうには?
・具体的な読者にアピールする
・つかみで「あなたの話ですよ」と知らせる
・読んでもらうために「語り口調」にする
・こちらの言い分ではなく読み手のベネフィットを伝える
・相手の知らない専門知識で信頼を勝ち取る
・読み進めてもらえる文章を作る
4)書き手の代わりに売り込むには?
コラム①そもそも英訳は自由なもの
コラム②「直訳」は悪か?
コラム③英訳で和英辞典は厳禁!
コラム④可算か不可算か
コラム⑤カタカナ語は要注意
コラム⑥英語で一般論を語るなら

PartⅡ 文化・温度・文章作法の違い
1)言語文化の違いをどう訳す?
2)温度差をどう切り替える?
・低姿勢の日本語をストレートに売り込む英語にする
3)構造的な違いをどう切り替える?
・「○○は○○である」の日本語を「誰がどうした」の英語にする
・文章の構造を切り替える
・何となく読めてしまう日本語を結論提示型の英語にする
4)原文に読まされてないか?
・原文は「読まない」
・「言葉」じゃなくて「狙い」を見る
・「言葉のあや」に惑わされない
5)英訳する上でどこに注意すべきか?
・誰が誰に向けて語りかけているのかを意識する
・「相手に届ける」ために意識を変える
 <「あなた」目線で訳す>
 <相手に寄り添う訳にする>
・「訳す」のではなく、「自分で書く」つもりで取り組む
コラム⑦避けた方がいい口語表現
コラム⑧全然ポジティブじゃないpositively
コラム⑨しっくりこなかったら品詞を変えてみる
コラム⑩概念ではなく具体的に

PartⅢ マーケティング翻訳の実践
1)日本人向けの文章を英訳してみよう
・問題
・訳してみよう
2)まず3つの準備をしよう
・リサーチでイメージを確立する
・外来語を使うかどうか検討する
・繰り返す用語は印象を吟味して使い分ける
3)第1段落のポイントを押さえよう
・見出しで読者の興味を引く
・興味を失わせない本文の出だしにする
 <「熟語」を「熟語」で訳さない>
 <定義ではなく「用法」を辞書で確認する>
 <意図が分かれば単語から解放される>
 <余計な引っかかりを作らない>
 <「視点」の違いに気づく>
 <文脈に合った表現を選ぶ>
・表現力が問われる難所に取り組む
・対になる長い節をすっきりと訳す
 <カタカナ語はそのまま訳さない>
 <何と何が対比されているのかを考える>
・具体的にイメージできるように書く
 <強調のカギ括弧は基本的に外す>
 <「~しています」を自動的に進行形に訳さない>
 <「重さ」で動詞を選ぶ>
 <「あなた」の話ですよ、と語りかける>
 <具体的に想像させる>
・原文に飛びつかずに「何を言っているのか」を考える
 <「条件」はくせ者なので用心する>
 <ニュアンスの方向性を確認する>
・練りに練られた原文をつまらない読み物にしない
 <「チェックをおこなう」をcheckingと訳さない>
 <アピールポイントはあえてすっきりまとめない>
・原文を分析する癖をつける
 <文の構造を分析する>
4)第2段落のポイントを押さえよう
・文字面ではなく意味を訳す
・訳しづらいポイントを押さえる
 <不特定多数ではなく「特別なあなた」に語りかける>
 <「安心」を強調するとかえって不安にさせる>
・何を指しているのかをしっかり把握する
 <文脈の中で正確に意味を把握する>
・何をアピールしているのかを考える
 <ニュアンスとのつきあい方を考える>
・マーケティング文書にはアピールしたいポイントがある
 <「産地」という単語を言い換える>
 <言外のアピールをちゃんと読み取る>
・英語のマーケティング文書で謙遜はいらない
 <「些細なこと」の真意を考える>
 <書き手は読み手と同じ立場に立つ>
 <読み手が職人気質好きとは限らない>
・「何の話をしているか」を見失わない
 <「奥深いお菓子」とは何なのか考える>
5)最終段落のポイントを押さえよう
・文脈と題材に合った見出しを考える
 <見出しに適した文型を選ぶ>
 <見出しはインパクトを強くする>
 <題材に合ったトーンにする>
・マイナス材料はこう提示する
 <論理の流れを分析する>
 <逆接と譲歩を見分ける>
・「もの・こと」より「人」で具体的に語る
・すっきりまとめる⇔重みをもたせる
・締めにふさわしい終わり方にしよう
 <長い例はさっくり読めるようにする>
 <オノマトペに振り回されないようにする>
 <オノマトペは英語の擬態法に合わせる>
 <情報を出す順番を考えて流れをよくしよう>
実践編のまとめ

PartⅣ よくある間違い
1)「基づく」をとにかく“based on”と訳さない
2)howeverは節と節を結べない
3)「安心安全」をすぐ“safe and secure”と訳さない

PartⅤ 練習問題
1)「アピール」をappeal以外の表現を使って訳してみよう
2)「紹介する」をintroduce以外の表現を使って訳してみよう
3)「チャレンジする」をchallenge以外の表現を使って訳してみよう

最後に

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著者紹介

岩木 貴子(イワキ タカコ)
翻訳家、マーケティング翻訳事務所IWAKI 代表、通訳翻訳スクール講師。実務翻訳(マーケティング)と書籍翻訳で日英・英日翻訳に従事。早稲田大学、ダブリン大学卒業(どちらも英文学専攻)。
主な翻訳書に、『セールスライティング・ハンドブック増補改訂版[新訳]広告・DM からWeb コンテンツまで、「売れる」コピーのすべて』(翔泳社)、『フレディ・マーキュリー〜孤独な道化〜』(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)などがある。