三修社 SANSHUSHA

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教育としてのCLIL

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教育としてのCLIL

著者名
笹島 茂
判型
A5判/並製
ページ数
304ページ
ISBN
978-4-384-05929-8 C1037
初版年月日
2020/07/25
定価
3,520円 (本体 3,200円+税)
ジャンル
専門書・教育

日本の文脈に合った教育としてのCLILの理論的な枠組みを提案

ヨーロッパで始まったCLILの背景、歴史、実践、国ごとの導入の状況、今後の見通しなどを概観した上で、ヨーロッパとは異なる部分を整理し、日本におけるCLIL教育の6つの基本理念を提案する。


CLILは言語教育の一環であるlanguage learning

CLILは思考力を育成する教育であるcognition

CLILは目標言語によるコミュニケーション能力を育成するcommunication

CLILは互いの文化を理解する場を提供するinterculture

CLILは学習者の自律学習を促進するlearner autonomy

CLILは学ぶ内容に焦点を当てることで学ぶ意欲を喚起するcontent


この理念に基づき、理論、実践、将来にむけての方向性を考察する。

CLILは、学びを楽しみ、知識を深める自律学習の支援をし、教師と学習者の学ぶこころに変化を起こす教育である。


CLIL(Content and Language Integrated Learning)は、教科科目やテーマの内容(content)の学習と外国語(language)の学習を組み合わせた学習(指導)の総称で、日本では「クリル」あるいは「内容言語統合型学習」として呼ばれ定着しつつある。

主に英語を通して、何かのテーマや教科科目(数学(算数)、理科、社会、音楽、体育、家庭など)を学ぶ学習形態をCLILと呼ぶ傾向がある。

CLILの主な特徴は、学習内容の理解に重きを置き、学習者の思考や学習スキルに焦点を当て、学習者のコミュニケーション能力の育成や、学習者の文化あるいは相互文化の意識を高める点にある。

目次

第1章 日本の教育を背景としたCLILの基本理念
1.1 CLIL指導法と英語指導法
1.2 日本の英語教育の伝統
1.3 伝統的な英語指導法とCLIL
1.4 CLTと CLIL
1.5 CLILと文法、語彙、発音
1.6 CLIL と各技能の指導
1.7 統合的な学習(科目内容・テーマ+言語)としてのCLIL
1.8 CLILの教育理念と指導法 
1.9 CLIL の学習理論
1.10 CLIL とバイリンガル
1.11 CLIL と CBIとイマージョン
1.12 CLILとトランスランゲージング(translanguaging)
1.13 日本の CLIL基本理念
1.14 教育としての CLIL
第2章 ヨーロッパのCLIL
2.1 ヨーロッパの CLILの始まりから現在まで
2.2 ヨーロッパの CLILの研究
2.3 ヨーロッパの CLILの実践
2.4 ヨーロッパの幼児教育および小学校のCLIL
2.5 ヨーロッパの中学校・高校のCLIL
2.6 ヨーロッパの職業学校のCLIL
2.7 ヨーロッパの大学・大学院のCLIL
2.8 ヨーロッパのインターナショナルスクール、IBなど 
2.9 多言語状況における複言語主義としてのCLIL
2.10 ヨーロッパ以外のCLILの多様な展開
第3章 ヨーロッパのCLIL教育の基本と現状
3.1 ヨーロッパでの CLIL実践の基本的メソドロジー
3.2 フィンランド
3.3 スペイン
3.4 イタリア
3.5 ドイツ
3.6 オーストリア
3.7 スウェーデン
3.8 ベルギー、オランダ、ルクセンブルク
3.9 フランス
3.10 その他の国(東欧など)
3.11 ヨーロッパの CLILの特徴
3.12 ヨーロッパの CLILが目指すもの
3.13 まとめ
第4章 日本の教育環境での具体的なCLIL指導技術例
4.1 日本での CLIL教育――理論
4.2 日本での CLIL教育実践――言語学習(language learning)
4.3 日本での CLIL教育実践――思考力(cognition)
4.4 日本での CLIL教育実践――コミュニケーション能力 (communication)
4.5 日本での CLIL教育実践――互いの文化を理解する場(interculture)
4.6 日本での CLIL教育実践――自律学習の促進(cognition + context)
4.7 日本での CLIL教育実践――内容に焦点を当て学ぶ意欲を喚起(content)
4.8 CLILの6つの基本的な理念をもとにした指導例
4.9 日本での CLIL指導展開(理論と実践)
4.10 言語学習と言語活動(発音、語彙、文法、4技能)
4.11 知識内容と言語
4.12 英語の 5技能の活動
4.13 思考と ICC(文化間理解能力)
4.14 コミュニケーション能力
4.15 まとめ
第5章 日本におけるCLILの課題と応用
5.1 今後の CLILの課題
5.2 CLILの理念と実践のあり方
5.3 日本社会に適したCLIL教育の開発
5.4 多言語多文化社会とCLILの応用と発展
5.5 CLIL 教師の思考とCLIL指導方法と学習方法との関連
5.6 今後の CLILの展開
第6章 各学校段階でのCLILの実践
6.1 大学の CLIL
6.2 高等専門学校の CLIL
6.3 高等学校の CLIL
6.4 中学校の CLIL
6.5 小学校の CLIL
6.6 幼稚園、英会話スクールなどのCLIL
6.7 各学校段階での CLILと英語力の評価としてのCEFRの利用
第7章 世界に広がるCLILアプローチ
7.1 ヨーロッパから広がるCLIL
7.2 オセアニアでの CLIL
7.3 北米での CLIL
7.4 南米での CLIL
7.5 アフリカの CLIL
7.6 中東の CLIL
7.7 アジアの CLIL
7.8 今後の CLILの方向性
第8 章 CLIL と教材
8.1 CLIL教育における教材
8.2 CLIL教育における教材の扱い 
8.3 CLIL教育における教科書
8.4 CLIL教育における教材とタスク
8.5 CLIL教育における教材の開発
第9 章 CLIL教師と研修
9.1 CLIL 教師の資質
9.2 認定 CLIL 教員(Qualified CLIL Teacher)
9.3 CLIL 教員養成と研修
9.4 CLIL の基礎と言語
9.5 CLIL の実践
9.6 CLIL の研究
9.7 CLIL 教育の普及
9.8 CLILであるかないかは問題ではない

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著者紹介

笹島 茂(ササジマ シゲル)
東洋英和女学院大学教授。日本CLIL教育学会(J-CLIL)会長。大学英語教育学会(JACET)監事。PhD (the University of Stirling, Scotland) 。主な研究領域は英語教育、CLIL、言語教師認知、教師教育。主な著書に『CLIL新しい発想の授業』(編著)(三修社) (2011)、『言語教師認知の動向』(編著)(開拓社)(2014)、『CLIL 英語で培う文化間意識』(編著)(三修社) (2020)、『高校英語教科書Groveコミュニケーション英語』(共著)(文英堂)など多数。趣味はミュージカル・演劇鑑賞など。