三修社 SANSHUSHA

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アメリカ文学と映画

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アメリカ文学と映画

著者名
杉野健太郎 責任編集 / 諏訪部浩一 共編 / 山口和彦 共編 / 大地真介 共編
判型
A5判/並製
ページ数
360ページ
ISBN
978-4-384-05931-1 C0098
初版年月日
2019/10/30
定価
3,300円 (本体 3,000円+税)
ジャンル
専門書・研究書 > 文学

アメリカ文学のキャノンはどのように映画への変貌を遂げたのか?

文学研究と映画研究の新たな地平を求めて、文学研究者がアメリカ文学を代表する作品のアダプテーションをめぐる批評実践を試みる。文学と映画それぞれのメディアの表現方法の違い、原作と映画テクストの歴史性、改変の意味や効果などを論じる。

取り上げる作品は、『白鯨』『ハックルベリー・フィンの冒険』『華麗なるギャツビー』『欲望という名の電車』『ブレードランナー』など。


【編集責任】

杉野健太郎(信州大学人文学部教授)

【編集委員】

諏訪部浩一(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)

山口和彦(上智大学文学部准教授)

大地真介(広島大学大学院文学研究科教授)

【執筆者】

川本徹(名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授)

藤吉清次郎(高知大学人文社会科学部教授)

貞廣真紀(明治学院大学文学部准教授)

辻和彦(近畿大学文芸学部教授)

堤千佳子(山口東京理科大学教授)

新井景子(武蔵大学人文学部准教授)

小林久美子(京都大学大学院文学研究科准教授)

相原直美(千葉工業大学教育センター教授)

中垣恒太郎(専修大学文学部教授)

山野敬士(別府大学文学部教授)

越智博美(一橋大学大学院経営管理研究科教授)

宮本敬子(西南学院大学文学部教授)

相原優子(武蔵野美術大学造形学部教授)

目次

ジェイムズ・フェニモア・クーパー『モヒカン族の最後』1826
1 崖の上のアリス
『モヒカン族の最後』とその映画的表象
川本 徹

ナサニエル・ホーソーン『緋文字』1850
2 ヴェンダース、アメリカ古典文学に挑む
ヴィム・ヴェンダース監督『緋文字』
藤吉 清次郎

ハーマン・メルヴィル『白鯨』1851
3 ニューディール・リベラリズムの遺産と反メロドラマの想像力
ジョン・ヒューストン監督『白鯨』
貞廣 真紀

マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』1885
4 『ハックルベリー・フィンの冒険』の映画史
辻 和彦

ヘンリー・ジェイムズ『鳩の翼』1902
5 リアリズム、ロマンスとモダニティ
イアン・ソフトリー監督『鳩の翼』論
堤 千佳子

イーディス・ウォートン『無垢の時代』1920
6 抑圧された<感情>のドラマ
マーティン・スコセッシ監督『エイジ・オブ・イノセンス』
新井 景子

シオドア・ドライサー『アメリカの悲劇』1925
7 小説的社会と映画的世界
『アメリカの悲劇』、エイゼンシュテイン、『陽のあたる場所』
小林 久美子

F・スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』1925
8 モダン/ポストモダンな『グレート・ギャツビー』
バズ・ラーマン監督『華麗なるギャツビー』
杉野 健太郎

リリアン・ヘルマン『子供の時間』1934
9 ひとりで歩く女
ウィリアム・ワイラー監督『噂の二人』
相原 直美

ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』1939
10 アメリカ大衆文化における民衆の想像力
ジョン・フォード監督『怒りの葡萄』
中垣 恒太郎

テネシー・ウィリアムズ『欲望という名の電車』1947
11 プロダクション・コードを抜けて
エリア・カザン監督『欲望という名の電車』の軌道を辿る
山野 敬士

レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』1953
12 裏切りの物語
『長いお別れ』と『ロング・グッドバイ』
諏訪部 浩一

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』? 1968
13 ユダヤ人/黒人の表象としてのレプリカント
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』?と『ブレードランナー』
大地 真介

カポーティ『冷血』1967と『カポーティ』2005
14 そのまなざしを受けとめるのは誰なのか
『冷血』と『カポーティ』
越智 博美

アリス・ウォーカー『カラーパープル』1982
15 覇権調整のシネマトグラフィ
スティーヴン・スピルバーグ監督『カラーパープル』
宮本 敬子

フィリップ・ロス『ヒューマン・ステイン』2000
16 ミスキャストの謎を追って
ロバート・ベントン監督『白いカラス』
相原 優子

コーマック・マッカーシー『血と暴力の国』2005
17 コーマック・マッカーシーの小説とコーエン兄弟の映画の対話的関係の構築をめぐって
『ノーカントリー』における「暴力」と「死」の映像詩学
山口 和彦

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著者紹介

杉野 健太郎(スギノ ケンタロウ)
第8章
信州大学人文学部教授。編著書に『アメリカ文化入門』(三修社、2010)、『交錯する映画』(ミネルヴァ書房、2013)、『映画とイデオロギー』(ミネルヴァ書房、2015)、『映画とネイション』(ミネルヴァ書房、2010)、共著書に『アメリカ文学入門』(三修社、2013)、共訳書に『フィルム・スタディーズ事典』(フィルムアート社、2004)、『コロンビア大学現代文学・文化批評用語辞典』(松柏社、1998)などがある。
諏訪部 浩一(スワベ コウイチ)
第12章
東京大学大学院人文社会系研究科准教授。著書に『ウィリアム・フォークナーの詩学―― 一九三〇‐一九三六』(松柏社、2008)、『「マルタの鷹」講義』(研究社、2012)、『ノワール文学講義』(研究社、2014)、『アメリカ小説をさがして』(松柏社、2017)、『カート・ヴォネガット――トラウマの詩学』(三修社、2019)、編著書に『アメリカ文学入門』(三修社、2013)、訳書にフォークナー『八月の光』(岩波文庫、2016)などがある。
山口 和彦(ヤマグチ カズヒコ)
第17章
上智大学文学部准教授。共編著書に『揺れ動く<保守>――現代アメリカ文学と社会』(春風社、2018)、『アメリカン・ロマンスの系譜形成』(金星堂、2012)、『アメリカ文学入門』(三修社、2013)、共著書に『ニューヨーク――錯乱する都市の夢と現実』(竹林舎、2017)、『幻想と怪奇の英文学II』(春風社、2016)『交錯する映画』(ミネルヴァ書房、2013)などがある。
大地 真介(オオチ シンスケ)
第13章
広島大学大学院文学研究科教授。著書に『フォークナーのヨクナパトーファ小説――人種・階級・ジェンダーの境界のゆらぎ』(彩流社、2017)、共著書に『アメリカ文学入門』(三修社、2013)、『My Home, My English Roots』(松柏社、2013)、『フォークナー文学の水脈』(彩流社、2018)、『フォークナーと日本文学』(松柏社、2019)などがある。