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降福からの道
欲張り指揮者のエッセイ集

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降福からの道
欲張り指揮者のエッセイ集

著者名
井上道義
判型
四六判/仮フランス装
ページ数
312ページ
ISBN
978-4-384-06801-6 C0073
初版年月日
2023/01/31
定価
2,640円 (本体 2,400円+税)
ジャンル
文芸 > 紀行・エッセイ

「芸術以外に生甲斐なんか残されていないぜ。遠慮は芸術の敵だろう」

「自分を最も生かせる道」として指揮者になった井上道義が、その稀代の感性で切り拓く仕事、音楽、社会、そして人との出会いや日々の出来事の中に見出す、生きることの意義。


これまで新聞、雑誌、公演パンフ等さまざまな媒体に寄稿したエッセイに、書き下ろしを加え1冊に編纂。
自分を十二分に生きる、自分に誠実に生きることに欲張り(?)な随想と実行の記録。


数多くの寄稿エッセイを、5つのテーマで編みなおす 

自身の半生を振り返りつつ、日々の出来事の中に生きる意義を見つめる「人生の道」

ショスタコーヴィチ等敬愛する作曲家についてやミチヨシ流音楽鑑賞術などを記した「音楽の道」

ヨーロッパ、京都、などゆかりの地についての思いを綴った「街から街へ」

匠たちへの追悼文や、エネルギーをくれた人々との交流を回想する「交差点」

コンサートの舞台上にだけ現れる世界について語る「舞台への道」

執筆時の年齢を添えて時を超えても揺るがぬ井上道義のエッセンスを感じつつ、同時代を生きてきた読者にとっては当時に思いを馳せながら読むことができます。 


「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」(井上談)


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井上道義の自伝的ミュージカル・オペラ「A Way from Surrender〜降福からの道〜」、

新日本フィルハーモニー交響楽団第646回定期演奏会(2023年1月21日, 23日)にて初演。

https://www.njp.or.jp/concerts/23152

https://www.njp.or.jp/concerts/23664

目次

・まえがきにかえて――わが王道へ戻る時
Ⅰ. 人生の道
・十三歳、「世界の美しさ」感じた
・十四歳の決心
・幸福=肯定?
・続・幸福=肯定?
・優越感
・ラあ〜あ〜♪
・くすのきぐみ
・全てを疑う
・先生たち
・兄弟子の受賞
・達成感
・帰省できない!
・平らの
・お天気人間
・老いた一匹狼
・続・老いた一匹狼
・三月十一日
・正夢か?
・地球のために一番いいことは……
・捨てられない
・よそ者
・おんな族
・ヨナカの死
・富士の裾野
・慣れ慣れしい
・今だった過去
・冷戦を越えて
・あなたもモーツァルト
・生を大切に美しく……
・私の好きな言葉、「美」
・楽しみと孤独
・心の玄関を開ける
・バレエは太く短く?
・二〇〇〇年を迎えるにあたって
・分をわきまえないチャレンジを!
・指揮? 作曲? 記憶?? ――メモリーコンクリート
・追悼 まひる
・欲望≠希望
・爺が爺さん

Ⅱ. 音楽の道
・シンフォニーの底に流れる歌 ――演奏家のみたシューベルト
・もし「第九」が……
・ロジェストヴェンスキーから聞いた話
・真実のシンフォニー
・グレゴリオせいか とわずがたり
・メロディーとは何か
・「能」へのアプローチ
・子供を馬鹿にしちゃいけない
・好き嫌い
・ショスタコーヴィチの音楽
・ショスタコーヴィチの交響曲の魅力は?「一言でいうとそのネジくれた部分だと思います」
・オーケストラとは
・グスタフ君のこと マーラーの演奏と指揮について(多少子供向けの文体で)――マーラーの音楽は若者のためのもの……
・ミチヨシ流 音楽鑑賞術
・Oh,能
・明治維新は正しかったか?
・指揮者とは?
・青ひげ公の世界
・歓喜もなく勝利も確信もない ショスタコーヴィチの十二番
・モーツァルトは

Ⅲ. 街から街へ
・ロンドンレポート
・ミラノレポート
・パリレポート
・音楽が聴こえる町、冬のザルツブルク
・気軽に公演会場へ
・津山国際総合音楽祭
・指定通り
・時を超えるもの
・市長選に立候補を考えた
・ドレスデンと比べると
・単年(丹念)に仕事をする?
・古都ごとく経験になった八年間
・踊り子指揮者
・成城町
・多摩の丘にパルテノン!?
・私有権
・ナント
・大阪

Ⅳ. 交差点
・二人の巨匠と私 ――クーベリック、チェリビダッケ追悼
・チェリビダッケの音楽と彼自身
・どこまでが「先生」でどこからが「おっさん」か ――朝比奈隆の死を悼む
・音楽への純粋な愛と喜び ――追悼クラウディオ・アバド氏
・牛を食べ、時を食べて
・平壌で指揮
・キョーダイ
・人=ホモ
・バナナの心臓外科医
・夏休み?
・カンシンセン
・人と人 国と国
・スポンサー
・指揮者の採点
・国立劇場
・スズキ・メソードとエル・システマ
・月下美人
・カルメン
・朝食
・政治
・思い立って……行けない
・北朝鮮で第九初演
・日常に歓びを
・オーケストラと僕
・エネルギーをくれた人たち

Ⅴ. 舞台への道
・しふくかん
・東京音楽大学
・一回性を生きる
・ヘン装してデル
・響け 日比谷公会堂
・「才能」
・産地偽奏?
・うそ偽りのない一体感
・東京の>池袋の>人々の>中の芸劇
・今日という日は帰ってこない
・舞台の上

あとがき

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著者紹介

井上 道義(イノウエ ミチヨシ)
指揮者。
1946年東京生まれ。桐朋学園大学卒業。1971年ミラノ・スカラ座主催グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝して以来、一躍内外の注目を集め、世界的な活躍を開始する。ニュージーランド国立交響楽団首席客演指揮者、新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督、京都市交響楽団音楽監督、大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者、オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督を歴任し、斬新な企画と豊かな音楽性で一時代を切り開いた。シカゴ響、ベルリン放送響、ミュンヘン・フィル、スカラ・フィル、レニングラード響、ベネズエラ・シモン・ボリバルなどにも登場している。
2007年日露5つのオーケストラとともに「日露友好ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト」を実施し、音楽・企画の両面で大きな成功を収めた。2014年4月、病に倒れるが同年10月に復帰を遂げる。2015&2020年全国共同制作オペラ「フィガロの結婚」(野田秀樹演出)、2017年大阪国際フェスティバル「バーンスタイン:ミサ」を自身23年ぶりに、2019年全国共同制作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」(森山開次演出)、いずれも総監督として率い既成概念にとらわれない唯一無二の舞台を作り上げている。
2010年「京都市文化功労者」、社団法人企業メセナ協議会「音もてなし賞(京都ブライトンホテル)」、2016年「渡邊暁雄基金特別賞」、「東燃ゼネラル音楽賞」、2018年「大阪文化賞」「大阪文化祭賞」「音楽クリティック・クラブ賞」、2019年「有馬賞」を受賞。2018年9月、日越外交関係樹立45周年記念 NHK交響楽団ベトナム公演を成功に導き、70歳を超えた現在その演奏は益々円熟味を増している。オーケストラ・アンサンブル金沢桂冠指揮者。
オフィシャルサイト http://www.michiyoshi-inoue.com/