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J・G・バラード――混沌とした世界を映すフィクション

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J・G・バラード――混沌とした世界を映すフィクション

著者名
奥畑 豊
判型
四六判/並製
ページ数
384ページ
ISBN
978-4-384-06173-4 C3098
初版年月日
2026/03/30
定価
3,850円 (本体 3,500円+税)
ジャンル
文芸 > 文学 / 専門書・研究書 > 文学
シリーズ
〈英語〉文学の現在へ

絶え間なく生成変化し続ける、ジャンル横断的な作家、J・G・バラードの本邦初の評伝


ジャンルの故国喪失者としての側面をポジティヴな創作上のエネルギーに転換し続けてきた作家としてのバラードに着目し、単一のカテゴリーに回収しきれない彼の多様な作品群を歴史的背景や彼自身の伝記的事実と照らし合わせながら、時系列順に読み解いていく。


シリーズ〈英語〉文学の現在へ

第二次世界大戦前後から現代まで、激動の時代に翻弄される世界各地で〈英語〉という表現媒体を共有しつつ、なおそれを問い直してきた作家たちが、文学の「現在」をどのように切り開いてきたのか――「イギリス」や「英語圏」といった従来の領域的思考を超える〈英語〉文学をあらたに考えるためのシリーズです。

目次

凡例
はじめに
序章
『人生の奇跡』――数奇な生い立ち
英語圏の先行研究の動向
本書の位置づけと構成
第一章――「SF作家」としての出発
最初期の仕事――ヴァーミリオン・サンズ連作とその他の短編
長編デビュー――『狂風世界』の失敗と成果
作風の確立――文学、視覚芸術、精神分析、生物学
内宇宙の探求者――「時の声」と「終着の浜辺」
第二章――破滅三部作
破滅三部作(1)――『沈んだ世界』
破滅三部作(2)――『旱魃世界』
破滅三部作(3)――『結晶世界』と一九六〇年代の総括
第三章――文学的実験と充実期
新たな展開――『残虐行為展覧会』
「濃縮小説」の実践
一九七〇年代の短編――「最終都市」ほか
第四章――テクノロジー三部作から幻想小説へ
テクノロジー三部作(1)――『クラッシュ』
テクノロジー三部作(2)――『コンクリート・アイランド』
テクノロジー三部作(3)――『ハイ・ライズ』
さらなる新境地?――神話的ファンタジー小説『夢幻会社』
第五章――カルトからメインストリームへ
ポストモダン的転回――『ハロー・アメリカ』
半自伝的小説『太陽の帝国』の世界的成功
後期の短編――「ポスト宇宙時代」の三部作ほか
第六章――試行錯誤と円熟
読者の期待の中で――『奇跡の大河』
『殺す』におけるミステリー/犯罪小説への挑戦
『女たちのやさしさ』における半生の総括
大御所健在――『楽園への疾走』
生前唯一の評論集
第七章――晩年四部作
晩年四部作(1)――『コカイン・ナイト』
晩年四部作(2)――『スーパー・カンヌ』
晩年四部作(3)――『ミレニアム・ピープル』
晩年四部作(4)――『キングダム・カム』
終章
逝去と「死後の生」――未完のプロジェクトから第二評論集まで
結びに代えて――変容する世界の中で
参考文献
文献案内
J・G・バラード 主要作品一覧
あとがき
索引

読者レビュー

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著者紹介

奥畑 豊(オクハタ ユタカ)
1990年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。ロンドン大学バークベック校大学院でPh.D.取得。現在、日本女子大学文学部准教授。専門は現代イギリス文学。単著にAngela Carter’s Critique of Her Contemporary World: Politics, History, and Mortality(Peter Lang、2021年)、『ハロルド・ピンター――不条理演劇と記憶の政治学』(彩流社、2021年)、『ビッグ・ブラザーの世紀――英語圏における独裁者小説の系譜学』(小鳥遊書房、2021年)がある。共著に『マーガレット・アトウッド『侍女の物語』を読む――フェミニスト・ディストピアを越えて』(加藤めぐみ・中村麻美共編、水声社、2023年)など。また、Textual Practice、Contemporary Women’s Writing、ANQ: A Quarterly Journal of Short Articles, Notes and Reviews、『英文学研究』など国内外の学術誌に論文を執筆。