第27号 女が語る南部の歴史
本書は、日本におけるフォークナー研究の活性化と国際化のために、日本ウィリアム・フォークナー協会が毎年一回刊行している研究誌です。特に毎号の特集テーマについて、日本国内はじめ、広くアジア諸国および世界の研究者にも原稿を依頼し、翻訳・掲載しています。
日本ウィリアム・フォークナー協会では、本書に対応する英語版インターネット・ジャーナル The William Faulkner Journal of Japan on the Internet を刊行しています。
巻頭エッセイ
ホーソーンと黒人問題、もしくはフォークナーとホーソーンの重なり●髙尾直知
特集:女が語る南部の歴史
「ミス・ローザ」の憤怒は誰のもの?――奴隷制度の《暗黒(ダークネス)》に繋がれて●藤平育子
死のヴェールから生のヴェールへ――愛と憎しみの距離とセサの啓示の可能性●山辺省太
「歴史は恩返しをする番を私にまわしてくれるのです」
――南部をめぐるアフリカン・アメリカン・スカラー回顧録●深瀬有希子
ユードーラ・ウェルティの『泥棒花婿』に見る歴史意識とおとぎ話の想像力●中良子
リレー連載 アメリカ作家と〈南部〉
ディクシーのアジア系アメリカ作家――モニク・トゥルンの『口に苦い』●山下昇
特別エッセイ
中国現代文学界におけるウィリアム・フォークナーの影響と受容●李萌羽・張莹莹/樋渡真理子 訳
南部文学クラブ
円の内と外の緊張関係――ユードーラ・ウェルティ『ある作家の始まり』●大野真
現在進行形のアメリカの暗部
――ジェスミン・ウォード『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』と「パーチマン農場」●杉田和巳
投稿論文
『響きと怒り』における欲望のすれ違い――インセストの裏にあるジェンダーロールの混乱●吉田希依
連載
カーソン・マッカラーズの小説について(第三回)●諏訪部浩一
特別寄稿
五〇周年記念フォークナー・ヨクナパトーファ会議に参加して●山本裕子
書評
塩田弘/山内圭/生駒久美/西光希翔/松下紗耶/相田洋明/松原陽子/鎌田禎子/中野学而
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